SUZUKI HAYABUSA1300 ~サヨナラ編~

片側2車線の国道。
渋滞していたため、車道外側線内を60km/hほど(としておく)で走行。

ちょうど私が通り過ぎるかどうかのタイミングで、右側にいた車が店舗駐車場に入ろうと左へ。
私の車体右後部に、車の左前部が突っ込む形に。

足払いのようになり、大きく右に傾くのを逆ハン切ったところで立て直しようもない。
右側に倒れ、右側頭部を地面に打ちつけたものの意識は飛ばず。
これまで何度も転倒や事故をして「コケるのがわかった時点やコケた瞬間は、車体にしがみつくと大怪我する」のは経験していたため、ハンドルから手を離したものの.......

左いっぱいにハンドル切って、倒れた衝撃でハンドル曲がったのかカウルのステーが曲がったのか、右手首が挟まって抜けない......

隼の破片や砂利がバチバチとフルフェースのシールドに当たりながら、そのうちボルト外れたスクリーンも顔面めがけて飛んできながら、隼に引き摺られた形で滑走........

その先には車道より1段高くなった歩道と、その歩道を切って店舗入り口になっているブロック。
そこへ突撃していく恐怖........

意識があるのにどうしようもないというのは、結構コワい........

グシャッ!みたいな音と共に、ようやく停止。

爆発や炎上がコワかったので、とりあえず肉が削げる思いで、挟まった右手を無理矢理引き抜き
頭打った直後で酷い眩暈の中「体はどこも千切れてない、全部ある。腕は動く、足も動く」と確認。
右胸の痛みが強く「肋骨折れたかな....」と思いながら、頭がぐわんぐわんして真っ直ぐ歩けず、店舗の人なのか通行人なのかわからないが、可愛いオネエちゃんの肩を借り、駐車場まで歩いて行ってヘタリこむ。

渋滞中の車道は更に混み、3ヶ月待ちで納車して半月という当年カラーの隼が、見るも無残に転がっているのが珍しいのか、写メられている.........

救急車到着。
「痛いところありますか?」と言われるが「全身」としか答えようがない。

救急隊員とのやり取りの中、近所のバイク屋か車屋のおっちゃんらも集まってきて、転がってる隼を起こしてくれて、道の端に寄せてくれようとしていたがなかなか動かず。
その様子を遠目に見ていた私には、フロントホイール曲がってパンクしてるのはわかった。
結局、おっちゃんらは3人でフロント持ち上げ、2人で後ろから押して寄せてくれていた。

病院に着き、すぐにCT検査。

装備は...........
フルフェース:右側頭部強打
レザージャケット:胸部プロテクターを入れてなかったため、胸ポケットに入れていた携帯の形そのままに四角く腫れていたものの、骨折はしておらず。右ヒジのプロテクターでヒジの肉が若干削げた
レザーパンツ:右内モモに幅1cm、長さ20cmほどの裂傷があったものの、パンツ自体は破れておらず
ブーツ:つま先部分が裂けていたもののスネから下は無傷
ナックルガード付きレザーグローブ:グローブにキズは入ったものの、手自体は無傷

ジャケットやパンツを切られるのがイヤで「脱がして下さ~い!」と看護士に言ったのを覚えている。

結果、脳も異常無し、骨折無しの全身打撲。
ただ肝臓に血溜まりなのか影があり、すぐに判断できないから入院してくれと........

毎度のことながら、時間が経つにつれ体中が痛む.........
無理すれば伝い歩きができない事もなかったが、ションベンしたい.....

ナースコール

「尿瓶にしましょうか」と若い看護士さん。

とにかく上半身の何処かに力を入れると、のたうつほど胸の打撲痕が痛い。
ベッドに横向きになるのに悶絶していると「持ってますから」とニコニコ。

ここで思い出す.........

前夜、孤独な男のひとときを過ごした後、眠気でテキトーな処理をしたため
このハーフカウルなチ〇コに、ティッシュの残骸がへばりついていたのを昼間ションベンした時に気付きながら、完全放置していた事に......


「持ってます」という言葉に「チ〇コを!?」などと言わなくてヨカッタ。
最中は布団の中だったが、その前後、刹那の時でもその情けないのを見られたのかと思うと、イヤな汗が流れた。

これを機に、男たるもの、いつなんどき何があるのかわからないため、身なりはきちんとしておこうと思った。

.....と、若干、話が逸れたが、翌日の精密検査の結果、内臓も異常無しで退院できる事に。

バイクの方は嫁がレッカー屋に連絡して、他府県になる購入したバイク屋へ連絡。
バイク屋のスタッフは到着するまで店を開けておいてくれるとの事で一安心。

翌日、バイク屋から連絡が。
「ホントに生きてはるんですか?」と.........

車体の状態を訊くと........
「フロントから激突した際に、タイヤが内側に押された力で引っ張られたフレームが、タンク下の一番太いところで左右とも断裂してますね。
内側に押されたフロントタイヤはパンクして、ホイールがラジエーターやら突き破ってフロントパイプに挟まる形でエンジンにめり込んでます。
簡単に言うと、横から見たら「へ」の字に車体は真っ二つに折れてるんですが、フロントホイールがめり込んで支えになってるんで、一応、見た目だけスタンド立ちできてる状態です。
エンジンはまだかけてないんですが、ダメでしょうね。
パッと見で修理費見積もったとしても、新車価格は確実に超えますよ」


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...........

昔に限らず、事故当時は5年間で5回目の追突事故に遭った身。
後の保険会社とのやり取りの要領は大体わかる。
店長さんに事故の状況を説明し、保険会社の対応を話し
「物損の過失割合出たらすぐにもう1台同じの買うんで、面倒だと思いますが事故った隼の修理見積りの作成をお願いしたいのと
処分が決まるまで、倉庫にでも置いといてもらえませんか?」
と言うと、快く承諾。

修理見積りは「パーツリストから細かい部品までリストアップしていったんですが、180万円超えたのでストップしました(新車価格が159万円ほど)」
その後もかなり親身に協力してもらい、スムーズに新車+αの状態で納車。

と、こんな流れで2代目の隼となった次第でございます。
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