夏に奴隷

この、子持ちにとっては悲哀と同義語ともいうべき「夏休み」
普段、やれツーリングだ、やれ別宅だと好き勝手している分、たまに締めておかないと、父親の沽券に関わる。

そうでなくとも、年齢的にも思春期を迎えつつある娘。

よく晴れた日の昼下がりに過ごす「男の時間」を理解しているのか、私の部屋まで音も無く忍び寄り
「パパ、何してんの?」と、いきなりドアを開けるという、おまえはアサシンか?と言いたくなる事をする。

以前、自室内は、ドアを背にして座る形でパソコンデスクを置いていた。
当然、モニターはドアの方を向いてる。
そんな状態で、Skypeでのテレビ電話で「パンツ脱いでみ?」みたいなやり取りをしていると
「後ろのドアのとこから子供ちゃん見てるねんけど」と相手から言われ、心臓飛び出るかと思うほど焦った事が...........

以来、「緊急事態発生時、モニター消すのが先か?チ●コ隠すのが先か?」この永遠の命題に答えを出すべく、下半身隠すためドアに向かってラックを組み、モニターはドアを背に。

これであたふたする事もなく「どうしたんだい?お嬢ちゃん」と、下半身隠すために見えないところでバタバタするものの、上半身は余裕ある振る舞いという、ややシンクロナイズドスイミングみたいな状態にもっていける。

話は逸れたが、娘も大きくなるにつれ、父親と過ごす時間も少なくなっていくのだろう
軽蔑される事なく一緒に遊べるうちは、どっか連れてやろうかなと。

そしてお隣さん。

娘が普段からよく遊んでる隣家のコも連れてプール行きたいと言うため
「〇日から〇日まで休みやから、プール行くかな?」と、奥さんにメール。

「....ああ残念。私その間ずっと仕事やねん...............」と。

いや、あなたじゃなくて息子ちゃんの予定を知りたい...........

そんなこんなで当日前夜。

「休み取れた!」と。
そして休みついでに息子ちゃんの友達がお泊まり会をするらしく
「子供5人の引率よろしく」と、絵文字満載の返信が...............

単身赴任先の九州から軽自動車で明け方帰ってきた旦那さんは「よろしく」とダウン..........

大人はうちの奥さん、隣家の奥さん、私。
「コンタクトの予備が無いから水には入らない」だの「日焼けしたくない」だの、プールサイドでゴロゴロしたいだけのくせに屁理屈こねて、結局私がババを引く。

府営プール

残念ながら二十歳前後の女の子などほぼおらず、子供かセイウチみたいなババアばかりという惨状.........何の楽しみもなくなり、早々と帰りたいモードに。

が、帰れるはずもなく、そのまま5時間。
それでも子供らはなかなか帰ろうとしない。

結局、突如として雷が鳴り出したため、それがきっかけで帰れる事に。

マッタリ目の保養とはほど遠く、隣の奥さんに、なぜ水着の上から短パン履いてるのか訊いても
「ワッサァってなってるから」と...............

夢がない.............

ただひたすらに疲れ、そんな長くプールにいるとは思ってなかったため、日焼けしすぎて痛い。
体の表面は熱いのに、芯は寒気がして歯がガチガチ鳴るほど...........

これは火傷に近いような................


そして夏休みの宿題のひとつとしてよくある「工作or自由研究」

私などは、チップスターの空箱に折り紙貼り付け、上部に切り込み入れて「貯金箱」で何年もやり過ごしたものの
娘は「編み物」という、要領悪いコがやりそうな選択。

作品は「らんちょうマット」
しかもストライプ柄にし、その作り方を残すため、自分で細かい方眼紙に、段の数やら何やら、設計図みたいなものを作りながらという、罰ゲームのような面倒くささ.........

私なら、ベニヤ板に取っ手だけつけて「盾」とし、5分で完成させてセミ捕りに駆け出してるであろう

娘の真剣に編み物に取り組む姿は、私の「いらんことしぃ」な心をくすぐるが、我慢我慢.........

ついでに「シャアザク編んで」と頼んでみる。

ガンダム無双3のゲームやらをやるようになって、娘もガンダムに出てくるものは「ロボット」とは呼ばず、「モビルスーツ」と呼ぶようになったのが嬉しい。

当然、シャアザクぐらいは理解している。

........はずが、できたのがコレ

IMG_4183.jpg


魔人ブウ?

口元のダクトやパイプが無く、色も妙な肌色..........

私の引きつった顔から感想を察した娘は「もうゼッタイ作ったらへん!」
更に「パパの服に知らんうちに失敗作を縫い付けとく」と.................

いくつであろうと、女というのは理解するのが難しい........

散々、卑猥な贈り物を着払いで送り「足腰立たないほど満足しております」と言うにも関わらず、久々に行った別宅にいたこの人.........

CA5LXONF1.jpg


「せめて、これぐらいにはなりなさいな」という事なのだろうか................

私は誰に対しても奴隷なのである..........
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