ふとした時に思い出す..........過ぎ去り青春の日々を駆けた街り屋たち

ここ最近、腕を振るといったような一定方向の動きは随分マシになった気がするものの
ピッチャーの投球のような旋回、腕を真横に上げて真っ直ぐ上に伸ばしていくような
腕の付け根に一定方向の動きから「ひねり」が加わる動作がまだまだ固い。

それでも自分の感覚としては、回復してきてる感じはあるため、おとなしく理学療法士さんにされるがまま、日々治療。

さすがに2ヵ月以上、40分を週4回も決まった担当者に治療してもらっていれば世間話もする訳で。

「いやぁ実は僕、今、普通二輪の教習行ってるんですよ」と。

なんでも、一時間弱の距離を原チャで通勤してるらしく、片側2車線で交差点手前に右折レーンができて3車線になる交差点で、右折レーンからそのまま右折して捕まったと。

原チャ特有の「二段階右折」
これ、気を抜くと忘れてしまいがちになるらしい。

恐らく私も原チャ乗れば同じ事をしてるだろう........

二輪特有のものとしては、神戸なんかに多い印象がある「二輪専用の停止線がある交差点」
車の停止線と横断歩道の間に、二輪専用停止線があるが、二輪車は実線の車線跨がないように車の間をすり抜けてそこまで「行かなければならない」のか「行ってもいい」のかがわからない.........

とにかく原チャは30km/h守ると幹線道路はコワいし、かといって流れに乗るとすぐ捕まるしで
通勤用に小型、趣味として中型に乗りたいらしい。

そして話題は教習所の話に。

拘束時間の長い仕事柄、半年掛かってようやく卒検までこぎつけたらしいが
一本橋でエンストしてバイク倒してしまったらしい........

「そこはね、エンストしたと思った瞬間、バランス取ったままクラッチ切ってもう一度セル回したらいいんスよ」
と、喫煙所で会社のVTR乗りが、教習所に通い始めた別の同僚に語っていたのを思い出す.......

「コーナーはタイヤじゃなくて、サスのボトムで~」だの「トルクの谷間が~」だの得意気に言う割に、実際は平坦で広い通路を押し歩き中にコカして、駐車場に向かう私の車に踏まれそうになったレベル。

この元同僚、私が車イジッてた二十歳頃によく使われていた「街り屋」「語り屋」といった印象。

とにかく街中は飛ばす割に峠に入ると教習車並み、賑わうスポットに到着すると、何かと御託並べて走らないようなタイプを蔑みの意味でよく使っていた。

当時、最も眉をひそめたのが、バイト先でセフィーロのドリ車乗ってたコのツレ。
そのコのセフィーロは........
バンパーレスの艶消し肌色、直管サイド出し、13点式だったかのロールバーに鬼キャン
毎回バーストするまで走るためリアフェンダーはズタズタ
ボコッた箇所には「電柱に当てたんじゃないんです」とマジックで書いてるような仕様。

そのコが「めっちゃダサいやついるんスよ!」と言って連れてきたAE92のレビン

外観、小綺麗なエアロにダウンサスのみで車高落としたエア短
16インチのスパルコ白にアルマイトブルーリム、RS-Rの検対マフラー
とにかく付けたパーツのステッカーは貼らな損みたいに、まとまりないステッカーチューン
何故かノーマルシートに4点式シートベルト
外まで匂うスカッシュの芳香剤に、安いケンウッドのオーディオ
事故車でアライメント狂ってるのか本人も知らないのであろうが、右フロント内側だけワイヤー見えてる溶けてもないタイヤ

「チィッス!グリップ重視の峠仕様ッス」

降りてくるなり意気揚々と語るその横っ面をブッ飛ばしてやりたかった..........

更に「先頭走りましょっか?上りはパワーで負けますけど、下りは結構いけますよ」と92

セフィーロのコは半笑いで「じゃあ僕、ケツで」

街中、めちゃくちゃ飛ばしはる........
3台で向かってるのに、信号黄色から赤に変わるタイミングにも関わらずベタ踏み突破.......
私のtype-Mは耐熱温度の高いブレーキパッドを入れていたため、冷えてると効きが悪く左足ブレーキで温めながら現地へ。

前半上りで、後半やや下りとなっているコース。
とりあえず1往復して落石等無いのを確認。
スタート。

「上りはパワーある方が勝って当たり前」みたいに言われそうなので車間広めでついていく。
...が、まだ流してんのかと思うほど遅い。
しかも、対向車のヘッドライト見てないのか、すれ違うであろうポイントでも車線割ってはる.....

下り区間。
自信満々なその態度がどれほどのものかと、バックミラーにヘッドライトが映らないぐらいの距離でついてみる。
長い緩やかなコーナーからヘアピンになる箇所で、緩やかなところはベタ踏みしてる様子。
.........と思ったら、いきなりブレーキ!

ブレーキ早すぎ.....もっと先だろうがと追突しそうになるのを回避。
暫くすると、後ろのセフィーロがパッシングして「抜きますよ」の合図。
直線で92と私をブチ抜き、フェイントかまして右コーナーに突入していく。

私は....直線部分があっても短すぎ、幅のあるコーナーも92が挙動不審なため抜けず........
道幅は狭いが、勾配が急で結構な距離もある、ゆるやかなコーナー。
私のtype-Mでも160km/hは出る。
そこで抜いてゴール地点へ。

92のコの言葉は「いや~、セッティングが合ってなかったっスわ」

といった過去の体験からも、こういう人、すごく苦手.......

何というか、自分が知り得てるものをネタっぽく話されるのは聞いてて面白いが
悪気も煽るつもりもないナチュラルさで「おまえ、そんなんもできへんの?」みたいな話し方されるのは不快でしかない。

そして理学療法士さん。
「一本橋を上手く渡るコツってあります?」と。

難しい..........

聞かれりゃ答えたいとは思えど、教習所以外で、そんなシチュエーションに遭遇した事がなく
低速で車体のバランス取る場面で自分がどうしてるかなどよくわからない。

本気で低速バランス取りするなら、ニーグリップより立ち乗りした方がよさそうな気もする.....

とりあえず教習所の一本橋は、橋に上がる時が全てだったような.......
低速で橋に上がる2cmぐらいの段差でバランス崩れなければ、後は出口一点凝視で車体のバランスは小刻みにハンドル動かし、速度はクラッチで調節といった感じだったような.......

「多分、橋から落ちたら失格で、指定時間より短いのは減点で済んだと思うんで、時間気にせず落ちないスピードで渡りきろうと思った方が案外上手くいくんじゃないですか」
(実際は卒検の内容などもう忘れたのでテキトーです)

熱心に聞いてはったが、恐らく、教習期間が延びてしまって、次乗る時には前回の感覚を忘れてるだけだろうと。

そして「またバイク乗りはるんですか?」と。

返事が難しい。

コケて盛大に怪我して、マトモに関節が動くように丁寧にリハビリしてくれてる理学療法士さんに対して
「また乗りまんねん」と軽く言いにくい。

直接ではないとはいえ、お金貰って治療してるからには治す事に責任があって当然ながら
やっぱりそこは人間、心情的に「おまえ、俺が一生懸命治してやってんのに、また腕折ってくるんちゃうんか!」
と思われても仕方ない。

「治ってから考えますわ」とウソをつく。

早く治ってほしいものだ..............
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