前回の龍神ツーリングの折、隼乗りさんが14Rも欲しいと言っていたのと
元同僚が
「ゴールドウイング乗りたい」と言っているのもあって、思うところを書いてみようと。
まず
ゴールドウイング。
これは跨がった事もなく実際に乗ってる人に知り合いもいないため、完全に想像の中での見解ですが..........
元同僚のように、免許はあるけど大型バイクを所有した事がない人には、敷居が高そうというか、個人的には様々なバイクを乗ってきて、経験も積んだ人が行き着く先といった印象。
400kgを超える車体を取り回せる筋力、すり抜けできない場面での忍耐力、狭い路地での右左折やUターン時のバランス感覚等々..........
バンク角が深そうにも見えず、ニーグリップもあまり効かなさそうとなると、誤魔化しが利かないというか、高い認知能力と操縦スキルが要求されるように思っています。
もっと言うと、ゴールドウイングに乗るとなると、TPOにも気を遣うというのか、革ジャンにブーツも
カドヤや
クシタニレベルが当たり前、隼や14Rの集団が、コンビニでへたり込んでパン食ってるのは自然でも、ゴールドウイングには似合わないというか。
それを言うと
「偏見に満ち溢れてる」と言われましたが、ジャスコで買ったTシャツ短パンサンダルに、ホムセン半ヘル感覚では、二度見されそうな車格だと思っています。
買い物、通勤等の日常の足も兼ね、それ単体を頑張って所有するのではなく、車、ガレージ等揃っている中、特化した趣味性をゆとりをもって楽しむ感じとでもいうのか、あらゆる面で大人の乗り物という印象です。

カッコいいのはわかっていますが、自分には手の届かない存在です。
そして本題の
「隼と14Rの違い」という話ですが、基本的に、趣味性の強い
「バイク」という乗り物は、
好きなの乗ったもん勝ちだと思っています。
ただ、カスタムについては、国立大の院卒の人間が、開発資金も確保された中で寄ってたかって設計、実験を繰り返した
「メーカーノーマル」の、販売面でのコストバランスや、公道を走る上での最大公約数的な安定性に勝るものはないとも思っています。
肩や腰が悪くて前傾姿勢がキツいから、バーハンやスぺーサー噛ます。
身長的に足着きが悪いから、ローダウンやシート交換。
こういった
「どうしてもそれに乗りたいから、最大公約数から外れたオーダーメイド的な試行錯誤」から
わかっちゃいるけど、わざわざ乗りにくくしてまでも
「爆音がいい」という私のような
「ネガティブさと引き換えの見られてナンボ」なタイプまで色々あるとは思います。
結局は、好きなの乗って、好きなようにイジるのが楽しいというのが自分にとってのベストな選択ですが
たまに訊かれる
「どっちがどう」を書いていきたいと思います。
最初に断っておきますが、隼と14R
はどちらも好きです。
自分も含めて、これまで知り合ってきた人らを見ても、こだわりが強くて乗ってる人ばかりなので、現状14Rに乗っているからといって、14R持ち上げ主観を前面に出すほどアホではありません。
どちらも重量的な面で、取り回しが楽とは言えませんが、走り出せばこれといったクセもなく、誰が乗っても乗りにくさはないので
「どっちがいいかな?」と迷ってる人には
「カッコいいと思う方を選ぶのが正解」としか言いようがありませんが、気付いた点の違いを参考程度に。
そして、整備士のような機械への知識も、レーサーのような運転技術も無い、一応どちらも所有したフツーのバイク好きなオッサンの戯言と理解頂ければ幸いです。
まず
パワー隼が1340ccの197馬力、14Rが1440ccの200馬力(ラムエア加圧で210馬力?)ですが、共に4速からフルパワーになります。
言い換えると、1~3速でフルパワー出すと危ないほどパワーはあります。
4速5速でフルスロットルからレブリミット辺りまで回した時は、とにかく遠くまで見る視神経に脳細胞全開で、どっちがどうとは、私には感じられません。
ただハッキリ言えるのは、燃費は隼の方が良いです。
100cc分の排気量の違いからだとは思いますが、特に乗り方変わらずどちらもハイオク仕様で、大体、隼15km/Lで14Rが13.5km/Lぐらいです。
制御面隼はエンジン出力をA・B・Cの3段階に切り替えられますが、14RはF(フル)とL(ロー)の2段階。
ただこれに、14RはトラクションコントロールがOFFも入れて4段階の介入度で設定が可能です。
車体側で速度とタイヤの空転具合を計算してトラクションを逃がしてくれるため、隼よりテキトーなスロットル操作でも安心です。
乗り心地これは隼は納車時から何も触らず乗っていましたが、14Rはちょっとリヤが堅い感じがして、プリロードを触っています。
ポジション足着き自体は同じようなものですが、隼の方がシート幅が広いからか、開脚感があったように思います。
ステップ位置がどうとかシート形状がどうとかはわかりませんが、走行中のヒザの曲がりは14Rの方が緩いです。
隼はタンクが縦長というのか、ハンドルが遠い感じの前傾姿勢で、14Rはハンドルの左右が遠く低い前傾姿勢といった感じです。
隼は純正形状のスモークスクリーンでしたが、普通車のリミッターが掛かるよりちょい上ぐらいの速度なら、意識して伏せる必要もありませんでした。
対して14Rは純正スクリーンが低いのかポジション的なものかはわかりませんが、隼よりも早い段階から伏せる必要があり、結局ダブルバブルタイプのスクリーンに交換しました。
ミラー隼は折り畳む際に、パコッと畳んでパコッと元の位置に戻るようになっていますが、14Rは腕力で畳んで腕力で元の位置へ戻して調整が必要です。
ミラー畳んですり抜けしたい時には、隼の方が有利です。
収納性どちらも容量が多いとは言えませんが、ハッキリ言って14Rは
「無い」と言えるほどの収納性です。
カスタム考察パーツを選ぶ際、14RはZX-14やZZR1400と一括りにされている事が多く
「これホンマに付くんかな?」と、毎度不安になりますが、隼は現行型か前モデルかだけ確認すればいいので安心です。
ここからは、やや14R寄りになるのでご了承下さい。
メーター回り個人的には隼の5連メーターの方が好きですが、気温や瞬間燃費
以前
「使えねぇなぁ!」と書いた記憶のある航続可能距離、電圧等、表示させられる項目が14Rの方が多いです。

外装外装になるのかわかりませんが、14Rは隼に比べると、股下や右足スネの熱さがかなり軽減されてるように感じます。
夏場でも
「ぬくいな」程度です。
立ちゴケ経験者から言わせてもらうと、14Rの方が経済的です。
というのも、隼の場合、サイドカウルは左右2分割。
対して14Rは上中下の3分割。
2分割ということは1枚辺りの面積が広い上に「隼」のステッカーのある側を交換となると、結構な金額が掛かります。
14Rの場合、3分割なため1枚あたりの面積が小さく、立ちゴケでロアアンダーを純正塗装済みで交換しても15000円ほどでした。
カウル絡みで続けますが、オイルフィルター交換の際、隼はサイドカウル外す必要がありますが、14Rは何も外さず交換ができ、また、スライダー装着の際も、隼はサイドカウルに位置決めして穴あける必要がありますが、14Rはカウル付けたまま、スリット部分から直接突っ込んで装着可能性です。


整備性に関係するところでは、14Rはセンタースタンドが付いています。
センタースタンドが邪魔になるほどバンクさせられない私からすれば、便利ですが、マフラー交換した際、センタースタンドとマフラーが干渉しないようアダプターが必要です。
さてタンデムに関してですが、運転する側は後ろが変な挙動さえしなければ、パワーもトルクもあるのでストレスを感じる事もなく、逆にタンデムしてる事を忘れてブッ飛ばす事のないように気をつけるぐらいです。
ただ後ろに乗る側としては一長一短な印象のようです。
以下、嫁の言葉ですが....................
隼の場合、前後の距離感は近く感じるけど、右手で掴むものがない(シートにバンドが無い)のがコワい。
14Rは両手共に掴むものがあるけど、前後の距離が遠くて一体感が無いのがコワい。
14Rはタンデムステップの後ろに、かかとを乗せられるようになってるのは楽チン。
女の子と近い距離で吊り橋効果狙いなら隼。
微妙な距離感も欲しいけど、たまには機嫌も取っとくか的な、陰謀渦巻く夫婦間なら14Rといったところかと。
総論としては、ツアラー・メガスポーツといったジャンルの中でも、隼はスポーツ寄り、14Rはツアラー寄りといった感じで、500km以上乗った時の疲労感は14Rの方が少ないように思います。
乗ってみて、簡単な整備してみると、後発な分
「隼のここがこうならいいのに」を研究して出したのが14Rといった印象です。
ただ、14Rが絶対に勝てないところは、隼が持つ
「ロマン」だと思います。
KAWASAKIの、何でもかんでもNinjaと付けるのとは違い、それ単体のみに付けられた
「隼(HAYABUSA1300)」という名前は、あらゆる車種に付けられたNinjaの中で、ナンバリングの1つでしかない14Rとは孤高さの次元が違うとさえ感じます。
(NinjaといったらZXどころかGPZがまず浮かぶ世代ですし.....)どうでもいいところのように思えて、趣味性が強いだけに、意外とこういうところに反応してしまいます。
隼や14Rに限らず大型バイク全般的に、フル加速状態なら、真っ直ぐ走らせるだけでも神経使うというか、常人には過ぎたスペックだと思います。
結局は
「自分が好きで乗ってるバイクが、一番カッコいい」というのが趣味の分野なので、スペック見比べるよりも、実車見た瞬間
「ピキーン!」ときたものに乗るのが正解です。
自分が気に入って乗っていれば手もかけるし、またそれがトラブルの前兆を見つける事にもなって、怪我する可能性を下げる事にも繋がるかと思っています。
偏見に満ちたインプレですが、砂漠に雪降るぐらいの確率で、誰かの参考になれば幸いです。
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