前回はツーリング告知をしたところで、今回は全く違う内容です。
先日、嫁と
「レザークラフト教室」に行ってみました。
教室は
「Leather Factor Coo」という、自宅から車で20分ほどの場所にあるお店。
キッカケは嫁と娘。
バイクや車等、既に形あるものを修復したり調整したり、プラモのように形が見えているものを組み立てるのが好きな私と違い
この母娘は嫁のお母ちゃんの血を濃く引いたのか
「想像して物を作る」という事が大好物。
趣味で工業用ミシンを使っての裁縫から大工系までやる割に、和服が好きだったりで
よくわからない義母を筆頭に、編み物、裁縫、木工好きな嫁と、それらプラスでレジン細工好きな娘。
娘も遊びで始めたものがエスカレートし、釣りのタックルボックスみたいな材料入れや道具が増えていった頃
自分で作ったものが
「それ、いくらしたん?」と聞かれるようになり調子づく事に。
作る量も増えた今は、材料等、問屋から卸している状態。
そんな折、嫁が
「レザークラフトって面白そう」と言い出し
レジン細工の型枠に、シルバー細工で作ったものはどうかと考えていた娘も
「面白そう!」と。
シルバー細工は火を使うようで、まるでデスノートにやられたみたいな突然死かのような、
突然寝をするからまだ危険。
そして私も
「レザー」という物は元々好きなため、とりあえず初体験してみようと教室を探してみる。
近くにあったため電話で予約。
嫁の仕事の都合に合わせるため
1ヵ月半ほど先に。
そして当日。
1ヵ月半も前の電話予約....................
「アンタ誰?」も一応考えながら店に行くと
「お待ちしてましたよ」と。
店中に漂う革の香りが何とも良い匂い。
見た目は
「知らない場所で対面から歩いてきたら、私は電柱ですと、景色と同化したくなるような感じ」ながら、すごく丁寧。
まずは完璧初心者という事で
「キーホルダー」を作る事に。
手縫い....................
針を持った事なんて、小学校の家庭科の授業ぶりだろうか。
以来、殿下な私はボタンすら自分で縫い付けた事はなく、緊急の折は生地をホッチキスで留めています。
とりあえず
「縫う距離の4倍の長さの糸が必要なんですが、最初なんで6倍の長さでいきましょう」と、針を
2本渡される。
その時点で
「?....裁縫って針を2本も使ったっけ?」と意味がわからずオロオロ。
靴べらみたいな形状にカットされた革の外周を6周したらいいんか?と、ぐるぐるやりかけたら
「アンタ、アホちゃう?」と嫁。
「1周分だけ回したら、後はその長さで折り畳んだらいいやん」「ハハハ、奥さんの言う通りですね」..............................
なんでも、革を縫うのは強度を増すために、カットした糸の端と端に針をつけ、締め上げるように縫うとか。
ここでいきなり難関。
針に糸が通らん..........というより裸眼だったため
穴見えへん..........
が、
天賦の才により難関を突破。
ここでなんとなく記憶に残ってる
「たま結び」か?
ただ、記憶にあるのは
「きんたま結ぶってー!」っと低レベルなシモではしゃいで、先生から頭はたかれたぐらい。
そして予想に反して更に難関が。
たま結びをすると、縫い目に結び目が残って不細工になるからと
「3本の細い糸をねじり合わせて成っている縫い糸をほぐし、3本に分かれたら、その真ん中の糸に針を通して下さい」ナ ニ ソ レ ?たこ糸ぐらいの太さはあるとはいえ、それを3つにバラしたその細い糸に針を通せと?
ハッハッハ、無茶を言いなさる。
と、嫁を見ると
「まだ?」と既に完了してはる。
と、その時、三面拳最強と謳われた月光の奥義
「纒欬針点の見切り」発動。
知らない人の為に、幼き日の私のバイブル
「民明書房刊」の解説を。
「あらゆる攻撃を棍の先で受け止め、威力を殺す究極の見切り技。人間の持つ動体視力と精神集中を極限まで鍛え高めたとき初めて出来るとされる。
その語源は動いている針と針の先端同士を合わせることにあり、地上10mの高さから下面中央に鉄針のついた岩を落とし、口にくわえた鉄針で受け止めるのがその練習法。最初は5kgの岩から始め徐徐に重さを増やしていき、これを会得したというには300kgの岩を受け止めることが出来ねばならない」..........今でこそ
「動体視力がどうであれ、10mの高さから300kgの岩を落として
口にくわえた針で受け止めるような歯の素材はなんやねん」と言えるものの、民明書房刊は本気で信じておりました。
と、奇跡的に糸に針を通し、ようやくスタートラインに。
この針の通し方をすると結び目ができず、縫ってる最中も糸が針から抜けにくく綺麗な仕上がりになると。
キーホルダーは、初心者用に予め張り合わせと革に針を通す穴はあけてくれていたため、さあ縫っていきます。
独特な針への糸の通し方で抜けにくくはなっているものの
「抜けないように、針の糸が通ってる穴を意識してつまんで下さいね」というアドバイスも虚しく抜けてしまう....................
また糸をほぐして3本に分け、その細い1本に通すところから。
が、これが神に愛されている人間というのか、今度はすんなり通ったのを得意気に嫁に伝えると
「もう縫い終わったんですけど、まだ?」..............................
ロウが塗り込んである糸で指もベタベタ、高まる集中力にハァハァ言いながら縫い上げ完了。
糸はナイロン製のようで、ライターで炙り溶かして留める。
次に
「ヘリ」と呼ばれる断面の角を落とすヘリ落とし。
裁断した際の、革の角を丸くする。
彫刻刀のようなもので形状に沿うように削いでいきますが、これが難しい....................
力加減と角度で、思いっきり削げてしまったり....................
虫にかじられたかのような仕上がり....................
次に
「コバ」という断面?側面?のギザギザ感をツルツルにする
「コバ磨き」という処理に。
3回戦突破ぐらいの薄いアレに似た、半透明のクリームを塗り、木製の板で磨いていきます。
が、ここで磨きに力が入りすぎて「ヘリ落とし」で丸みを作った断面がペチャンコに。
最後に、革の部分とリングを接続。
そして完成。

(※商品画像撮影用に、部屋に作ったジオラマセットのような撮影台で
限界までそれっぽく撮っていますが、現物はグダグダです)何とも言えない達成感と、不細工ながらも我が子のように愛らしいキーホルダー。
これは楽しい先生から、道具はどこどこが種類が多いとかどの本がわかりやすいとかを教えてもらい、今回は終了。
気になる嫁はというと....................
帰るなり、道具を売ってるところを検索。
すると
「○日にここで教室もやってる」と、道具屋主催のクラフト教室が開かれると。
「どうせ買い物行くねんから、これ参加してみようよ」といった具合に、次の趣味が確定した模様。
練習して、とりあえずは嫁より上手くなりたいところです。
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