長き沈黙を破り、ようやく
あの男が帰ってきます。
そう、あれは九州ツーリング。
当初はボカして書きましたが、実際は転倒事故がありました。
阿蘇山を後にし昼メシを食べ、別府に向かう道中。
最後尾を走りながら、ブラインド気味のゆるやかな左カーブに差し掛かったところで、前方の1台が車道と歩道を分ける食パンみたいなブロックの上を横倒しで滑走。
自分は最初から見たわけではなく、何でそうなったのかわかりませんでしたが、体の前面を地面に打ち付けてるマズいコケ方。
これはヤバい.........
と思いましたが、着ていたエアバッグジャケットのおかげか、スっと立ち上がっていました。
横倒しになっていたのは
ユウキ君の乗る隼。
車体の損傷は大した事ない.........え?バックステップがブラ〜ンて.........
フレーム折れてるやん..................
ブロックの上を滑走した際、ステップだけで車重を支える形になり、そのステップが
ジュラルミン製の非可倒式。
ステップ自体は曲がりもしていませんでしたが、その力がマウント部分に掛かり、アルミダイカスト素材だったかのフレームの方が折れてしまいました。

原因は
「居眠り」左カーブに入った直後に寝てしまい、立ち上がりで車体起こしていくところをバンクさせた姿勢のまま突撃。
以来BEACONは
「眠たくなったら止まって寝よう」になりました。
看護師である団長が様子見たりして、今すぐどうこうしないといけないような大ケガしてる様子はなさそう。
後続車の2次事故も起きないように車体は安全な場所へ。
現状、車体は自走できる状態でもないし、自走できたとしても体にダメージはあるから止めといた方がいい。
後々、体のどこにどんな症状が出るかわからないので、保険使うにせよレッカー要請するにせよ保険会社に連絡が必要。
となると、事故証明を上げてもらう必要があるので、まず警察へ連絡。
(そもそも、単独事故でも警察へ連絡は必要です)通報する際、山道の途中だったので目印が無く、目印が無い場合、電柱探せば大概はその電柱の名称が貼り付けてあるのでそれを言えば伝わるんですが、名称が見当たらず..................
場所は大分県と熊本県の境目のギリギリ熊本県だったので、駆け付けた警察は
「コケるならもうちょい先でコケろよ」と言いたかった事でしょう。
レッカーの方は距離無制限ではなかったので、一旦引き上げてもらい、翌日、新門司港に運んでもらい大阪着いて考えようと。
それから荷物は皆に積んでもらい、ユウキ君とタンデムで別府へ。
事故直後というのは脳から変な汁出ているのか痛みはさほど感じませんが、時間経つとじくじく痛みだす事が多いので、念の為、薬局へ寄って湿布や鎮痛剤を。
新門司港で積んでもらってた隼をレッカーから下ろし、ユウキ君がチェックした結果、チェンジペダルの根元の部分をバイスプライヤー?で噛ませて固定したらギアチェンジできそう。


大阪南港から阪神高速に上がり、自宅までは器用に帰っていきました。
嫁からは
「事故り屋」とか
「プロの転倒マン」とか言われるほど、乗り物で事故やケガをしてきた事や、タクシー会社で事故の初期対応係をしてた経験は、意外と役に立っています。
その後、アルミダイカストの溶接がかなり困難で、体重掛けるステップのマウント部分の強度が確保できるのかが微妙..................
「修理というのは現実的ではない」との判断でした。
さて、そこからユウキ君は悶々とした日々。
というのも、新型の隼に乗り換えると決めたものの、なかなか在庫が無い状態。
「乗り換えるカネはある、けど物が無い」というもどかしい気持ちはよくわかります。
よくわかるので、電話するたび
「はぁ、買う買う詐欺か.........」と毎回追い討ちしたものです。
とりあえず欲しい色というのが、白に差し色は赤、ホイールも赤のカラーオーダーパターン。
けど、このパターンの色がなかなかありません。
「もう純正色にして自分で塗ったらいいやん」と言いましたが、こだわりたいと。
イチからオーダーは、もうストップしてるのかわかりませんが、ショップが
「この色なら売れるだろう」と見切りで発注かけて店頭在庫として持っているとなると全国で数台。
焚き付けた分、こちらも毎日グーバイクで確認していたある日、大阪で1台発見。
ユウキ君に知らせると、店に問い合わせてみると。
「ある」との事で翌日朝から店舗に行ったようですが
「さっき売れてしまいました」ハナ差で買い負けとは、これは悔しかったと思います。
潮岬ツーリングから帰って暫く、またグーバイク見てると、東京と愛媛に1台ずつ。
「朝イチで電話しいや」と言った翌日、ユウキ君に電話してみると
「寝てました」..................
オイッ!!!すぐ電話するよう伝えて暫く..................
東京の方は売れてしまったようですが、愛媛はまだあると。
その愛媛県の
「SBS フルタイム平和通店」パッと見、店舗評価が5段階評価で1.9。
「評価低いですね.........」と言ってましたが、レビュー数が1。
これがレビュー数が数百件あっての低い評価なら判断材料にできますが、1って..................
個人的には真っ先に、ライバル店の嫌がらせか?が正直な感想。
まして、バイクを初めて買う高校生でもあるまいし、とにかく電話して感じた雰囲気で判断するのがいいんちゃう?と。
結果、ユウキ君の判断は
「大丈夫な店」それなら
「置いといて」なんて口約束なので、そこで買うと決めたなら、手付けブチ込んで
「売約済み」にしときと。
その日のうちに振込むと、すぐにグーバイクの掲載も消えており、店頭在庫無いくせに客寄せパンダ的に掲載し続けるショップとは違い、第三者視点でも好印象。
とは言ったものの愛媛県。
「一度、店には行っときたいです」と航空機チケット予約。
バイク屋なんていくらでもある地域に住みながら、飛行機乗ってバイク買いに行くとは、
これはまた新たな隼伝説か..................
自分も言うばかりでは
「買え買えマン」になるので、ユウキ君の家まで迎えに行き、空港まで送り。
が、その日は西日本一帯が春の嵐の暴風状態。
嫁が
「飛行機ちゃんと飛んだん?」と言ってましたが、暫くして電話が。
「2回着陸にトライしたんですが、風が強くて飛行機が引き返しました」聞けば機内は阿鼻叫喚。
乗客どころかCAもゲロってるほどの揺れだったと。
そこはCAのゲロを両手で受け止め
「いただきます」と目を合わせたまま、舌でレロレロレロとするのが紳士の嗜みですが、ユウキ君はまだその領域には達していなかったようです。
ユウキ君から色々奢ってもらっていたので、翌日同じ時間にまたお迎え。
無事に飛行機も飛び、快晴の中、現地到着。


実際店に行くと、ユウキ君の判断通り丁寧な対応で信頼できる
「当たりな店」との事でした。
社長さんも喋った印象は良く、店の常連さんとGSX-R1000Rでレースに出ていたとあって、整備の腕も確かだろうと思ったようです。
と、
割と店への感想は辛辣な事が多いユウキ君がベタ褒めしていたので、敢えて店名も載せました。
レビュー数1ケタしかないような評価だけでその店を判断するのは、勿体ないなと思います。
そして現地から、嬉しさこらえて隼に跨がった写真と契約書の写真が送られてきました。


BEACONメンバーは皆
「落ち込んでるんじゃないか?」
「このまま降りるんじゃないか?」等々、心配していましたが、ユウキ君は
「サプライズでツーリング参加する」と言ってたので、手付け振り込んだ段階では皆には言わず。
けど、九州では皆に迷惑掛けた事や、心配してくれるメンバー、中でもヒトシさんは
「Z H2あるから俺の隼あげる」とまで。
この辺りは、新型隼を手に入れるまでの一時しのぎでヒトシさんの隼を譲り受けるのは失礼にあたる等、2人で話したようで..................
そんな事もあって、ユウキ君も黙ってるのは心苦しいと。
愛媛県から帰ってすぐ、BEACONで使ってるSNSにユウキ君から購入のお知らせが。
「おめでとう!」の返信がズラズラっと。
納車日は..................
「店まで350kmぐらいやから、タンデムでも2時間以内に着くやろ」と提案しましたが
「いやいやいやいや、飛行機で行って自走で帰ってきます」皆へのお披露目ツーリングまでには慣らしは終わらせておきたいとの事でしたが、14Rは
「800kmまで8000回転やったっけ?」と、曖昧なまま厳しさを叩き込む結果。
新型隼なら
10000回転キープで大丈夫だと思います。
これでBEACONはH2SX-SEとH2SX-SE+、新型隼が2台に。
14Rは
「あれ?液晶はカラーじゃないんスか?ゲームウォッチみたいですね」と言われかねませんが、近しい人間の乗り換えとか、自分まで楽しみになってしまいます。
次は5月、泊まりのツーリングが待ち遠しい限りです。
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