とある昼下がりに

先日は、ちょっとした言葉の捉え方の相違から汁江ブチ切れ「ああ、もういい、もーいい!」
あれこれ説明するも取り付く島もなく、落とし所ミスったと思いながら
「うん、元気でな、じゃあ」でガチャ切り。

これまで、どの女と関わってもこういう揉め事は大嫌いで「もういいならわかりました、はい」で、そこからは聞く耳持たずサヨナラ。
自分の中での通常運転というのか、綺麗サッパリ畳めて気分爽快.........なはずが、何かモヤモヤ。
こっちからガチャ切りしておきながら、もう一度掛け直すも出ない。
携帯、LINEとも出ない..................

「コイツ、腹立つわ~」

簡易お泊まりセットをカバンに詰めて
「今からそっち行く」とLINEだけ送り、クラウンを自家用仕様に変えて出発。

「会わないよ」の返信。

「今まで本当にありがとう」

ムカムカムカムカ
その言い回しは「とりあえずキープはしときたいから、良い印象を与えておきたい」時に俺が使うセリフやわボケと。
もう燃料も満タンにして車走らせているので返信はできず。

高速入り口に近づいたところで着信が。
一旦帰宅し、またあれこれ話を。

「兄ちゃん、わかってないなぁ、別れるとか無いじゃろうがボケ。
頭良いくせに恋愛事の駆け引きはヘタクソっていうか、女心をわかってねぇな」


..................ナ ン ダ ソ レ ?

いつもヘコまされてるから反撃したら電話ガチャ切り。
こういう切り方したら、自分で切ったくせに絶対掛け直してくるから、携帯置いて買い物へ。
帰って携帯見たら、案の定、数回着信が。
私の勝ち。
まだ腹立つからLINE送ったけど、普段返信早いのに既読つけながら返信無し.........あっ、この人ホントに車運転中や。
この人ならホントに来るわ、これはやべぇ..................

とりあえず何なんあの「ありがとう」は?
「いかに爪痕残すかが大事じゃろうが」

..................
「遠回りしても最終的に独占したいって言ったやろ?私の話をなんも聞いてへんのやない?
もう好きとか愛してるとかそんな軽いもんじゃないわけって、何回言ったらわかると?
他の事には頭良いわと思ってるけど、恋愛面はアホやない?」


少し話して切った後
「今日はめっちゃ可愛い一面が見れて、私は幸せな気持ちになりました」のLINEが..................

うーん.........ナニコノ敗北感。

正直、修羅場は勘弁という思いから、これまで女から別れ話を切り出された事は多々あったというか「切り出してくれた方が楽」と思って事を運んできました。
大体が「自分より良い男はたくさんいるよ」的な事を伝え、そんな男が現れたのを見計らって冷たく接するという「押し付けキラーパス型」というのか、それで丸く収まってきました。
ただ、マルチに嵌って金銭要求が激しくなってきたので「早く逃げないと」から、無理矢理閉店モードにした結果、散々恨み言垂れられ自宅ガレージに紙袋いっぱいの大人のおもちゃを置かれるという下手打った事もありますが..................

それが.........失くしたと感じた時「自分にはコイツが必要だ」と思ったのは、多分、生まれて初めての感覚だったと思います。
普段、アホな事ばかり言ってくるので忘れていました。
自分には到底真似できないほど、誰かの為に生きて、その苦労を「自分が好きでやってきた事やから、ツラいなんて思った事ないよ」と軽く言うところ。
並みの女じゃないわと、その人間性の厚みみたいなものに惹かれたんだと..................

最初から、自分程度の器量では、真剣な駆け引きモードで太刀打ちできる相手じゃねぇわと思ったのを思い出しました。

けど、何と言うのか掌で転がされてるようで何か腹立つ。
「ああもう怒った、来月そっち行ってケツ引っぱたきながらヤルから」
でフェリーを予約し、受付完了メールのスクショをLINEで。
「ええええ!ちょっと待って、私、9月頭から職場復帰するつもりでシフトとかわからんのに」

「仕事なら職場の外から手だけ振って帰るわ、一人旅でも構わんし」

「そんなん言わんと、北郷行ってどっか泊まりたい」

等と言いながら予約完了メールを見ましたが、フェリーのベッドの場所とか記載無し..................
前にフェリー使った時はQRコードとかあったのに、この予約完了メールを見せればいいの?

「もうバッカじゃねぇの?ちゃんと調べてから予約しなよ」

電話で問い合わせ。
「フリーコールでお繋ぎしています~通話定額対象外です」
そこからが長い..................
これ、ホント、イラっとします。
「おまえんとこはオペレーター1人しかおらんのかコラっ!」と言いたくなるのを我慢して問い合わせ。

「ん、あー、先程ご予約されたちゅんちゅん丸様ですね、予約完了メールの後に、恐らくもう案内メールが届いてるかと思いますが.........
(ナニ焦ってんのバーカ、プーくすくす)」
という心の声まで聞こえた気がしました。

「こういう事はキッチリやりそうやのに、兄ちゃん可愛いね」

.........どうなる事かはわかりませんが、少し反撃はできた気がして清々しい気分です。


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