あの手この手

先日、晩メシ食べていると汁江から「電話していい?」のLINEが。
この訊き方は100%「調べものしてほしいからパソコンの前に座りなさい」なので自室へ。

聞けば、誕生日おめでとうLINEが届く中、高校の時の同級生から気になる情報があったと。
その同級生男は地元で居酒屋みたいなものをやっていて、皆に親切で尊敬できる人間性だと。
けどコロナがきっかけで店を畳み、億単位の借金作って大阪に出たとの事。

そして現在「コロナ後遺症に悩む人のために」と、皮膚に貼るパッチみたいなものを扱っていて、副作用のキツいステロイド治療中の汁江は興味持ったようです。
ただ「ガラケーでいいんじゃね?」ぐらいアナログ人間で、ブラインドタッチもできない汁江にはパソコンで調べる事ができず
「兄ちゃん、ちょっと教えてほしいんやけど」
...........................

まず扱ってる会社のHPを見た第一印象は「胡散臭ぇ」

「このサプリ飲めば癌が治る、リウマチが治る」と目を輝かせながら、ラブホにまで大量の資料とサンプルを持ち込んできて講釈垂れ始めた、昔の女が頭をよぎります。
「トップの人は利益を独占したいんじゃなくて、皆で豊かになろうって考え方で、セミナー行って共感できたわ」と、紹介者に60万円以上払ってサプリ購入。

最初にその話をチラっと聞いた時、マルチというかネズミ講丸出しだと思ったので、さすがに40歳も超えて引っ掛かるほど頭悪くないやろうと「関わらんときや」ぐらいに留めましたが、次に会った時にはこのラブホで講釈..................

ダメだこりゃ.........

その時に「サンプルやから、お母さん持病持ちやろ?持って帰って飲ませてみて」と2種類のサプリを渡され..................
あのさぁ、俺は医療従事者でもないけど、エリクサーみたいなそのサプリが本物なら、世の中に医者なんかいなくなってる事ぐらいわかるよと..................
呆れモードから「おまえ、人の親で実験しようとすんなよ」と、もう早く別れたいモードに。
帰って開封もせず捨て、別れ話になった時「あれ2箱で16,000円やから」

サンプルちゃうんかい..................
とズッコケましたが、はい、わかりました、あなたの価値は16,000円です、手切れ金として振込みます。で片付いたのでよかったです。
(実際は振込んで連絡せずにいると「振込んだら連絡寄越すのが常識、人としてどうかと思う」と、支払日の指定もされてへんのに、そんなもん販売側が随時確認しとけよと思うような苦情が)

話を戻し、汁江が言ってきた商品を調べながら、同級生が言ってきた事を聞く中で「年内、地元に帰省するから会って話をしよう」と言われたというのが引っ掛かりました。

うーん..................
英会話スクールからマルチまで、このパターンは嫌というほど経験があったので、慣れてきた頃には「ごはんでも」と誘われたらクソほど食べてデザートまで注文して、完食したら「ごちそうさま」でスタスタ帰るのが自分の定番。

もう自分の中では限りなく黒に近いグレー。
とは言え、後遺症に苦しんでる汁江からすれば藁をも掴む思いなのはわかります。
色んなページを見ては「何で俺、学校の先生みたいな事してんの?」と思いながら、書かれている内容を電話で朗読。
すると途中で「私、看護師やから、今読んでくれたところで科学的根拠が無いのはわかった、ただのプラシーボ効果ぐらいやね」と、普段のように「兄ちゃんがやらしい事言うから鳥肌が立つやんけ」で艶っぽい声出すアレな様子は無く、珍しく真人間な反応が。

読み進めると、やっぱり自分の下というのか枝を増やして手数料がバックされるような販売システム。

とりあえず「あのな、人間、お金が絡むと変わるもんやから、いくら良い奴でもこんな話を持ってきた以上は距離置くか絶縁した方がいいよ。
話聞いた上で調べたら、ネットで注文したら手に入るのに、わざわざ会って話すとか、汁江を自分の枝にしたいのが見え見えやで」と
説明。

「ありがとう、兄ちゃんに訊いてよかったわ、またこんなんあったらすぐ相談する」と言ってたので安心しましたが、昔からこういったものは手を替え品を替えといったところでしょう。

こんな話を聞いてマルチ女を思い出し「抱えた在庫を捌くために近しい人間からガンガン声掛けて、どんどん人が離れていってんかな」と、ため息が出る気分になりました。

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