少しずつ

「ブレインフォグ」
少し前、ゆうこから聞かされた言葉。

今年1月にコロナに感染し、その後、10ヵ月経った今も後遺症が続いている状態。
慢性的に低血圧や貧血、食欲不振、発熱。
ステロイド治療で僅かずつ回復している中で、度々、感情が昂った状態で答えにくい質問を投げ掛けられた時
「言葉が出てこん」「頭が回らん」と言っていました。

答える事が億劫で「思考するのを拒絶してるのかな?」と思っていましたが、ある時「俺の話、聞いてた?」みたいなところから揉めて
「今まで黙っててごめんなさい.........」と共に「ブレインフォグなんよ」と。

症状としては、一言で言うと「記憶障害」
断片的に記憶が抜け落ちて
「今、何しようとしてたっけ?」
「何処へ行こうとしてたっけ?」

みたいな感じだと。

それを自分で認めたくないから言い出せず、このまま記憶喪失になるんじゃないか?の恐怖もあり
「兄ちゃんとの事は忘れたくないから、ブログもLINEも何回も読み直すし、メモに書いたりしてる」と。

..................知らなかったとはいえ、申し訳ない事した。
日常会話では「これ・あれ・それ・どれの指示代名詞ばっかりで喋ったら意味わからんがな」ぐらいで、気になるところは感じられず..................
ただ、言い合いになる時は、毎度逃げ道塞いで正論で畳み掛けるような話し方をしてしまうので、思考の拒絶ではなく、本当に頭が真っ白な状態になってたんだと..................

「おばちゃん(うちのオカン)は兄ちゃんと一緒に看取りたい、私を嫁にもらってね」
あっけらかんと..................

後遺症だの病弱だの「好きとか愛してるとかの次元じゃないんよ、兄ちゃんの事考えるだけでもう妊娠してそうなんやけど」と、脳ミソ溶けてんじゃね?みたいなものまで何だかんだあるものの..................

「もういいんじゃね?」
...........................

「私は、私が大切だと思う人が大切にしてるものも大切にする」

こんな考え方で、その信念のまま生きてきた人間には出会った事がなく、自分の概念には無いもので衝撃的でした。

たまに「兄ちゃんは前に比べて、よく笑うようになったよね」と言われますが、親父の死後、毎日のように何かと気に掛けて連絡くれて、他愛ない話に付き合ってくれたおかげ。
この時ほど気分が沈んだ事は無く、一番近しいと思っていた人間からの追い討ち的なものもあり、もうどうでもいいやと感じていた時だったので、恋愛感情は抜きにしても
「この子に何かあった時、この恩は必ず返す」と思ったものです。
本人、後遺症に悩まされながら、あれこれ考えて贈り物を送ってくれたりで、ありがたいものです。

「嫁にもらうよ」

現在はコロナ後遺症のステロイドの量が減り、薬も1つ減った弊害か、よく熱を出して背中が痛いと言っていますが、段階的に回復していく過程の関門なのかなと。

年齢一桁の頃から帰省してはよく遊び、18歳の時にばあちゃんの葬式で襲われ、そこから約30年..................
「私、小さい頃から好きやったっちゃろね」

「じゃあ小さい頃みたいにツルツルになってみよか、俺に任せとけ」

「良い話の途中でそういう事言わんけりゃ完璧やのにね.........」

ブレインフォグに関しては「そう言われてみたら当て嵌る?」ぐらいに思い返しながら、意識して話を聞いていると、最近は「ちゃんと言い返してくるやん」みたいな印象で、回復の兆しが見えているようにも思えます。

まだ完全復活までは時間は掛かりそうですが、少しずつ前に進んでいるのを暫く見守りたいところです。
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